シンポジウムのスライドより |
公益社団法人日本観光振興協会主催『なぜ、今「ガイド」なのか?~ニューノーマル時代の観光のカタチ~』というシンポジウムを聴講しました。
森林セラピーガイドとしても色々と参考になることが聞けましたので、メモ程度に共有しますね。
森林セラピーガイドと観光ガイド
私は森林セラピーソサエティ認定の森林セラピーガイドですが、同団体では他に森林セラピストという認定資格も発行しています。両資格の違いの説明は省きますが、ともに人を癒やすのが目的なので、一般名称では共にセラピストと言えるでしょう。
一方観光ガイドはセラピーが目的ではなく、あくまでその地域の魅力を紹介する案内人。
ですので森林浴のガイド(セラピスト)と観光ガイドとは、根本的に役割は違っていると思っています。
私のガイド経験
実は30年ほど前の学生時代、神奈川学生ガイド連盟(KSGF)に所属し、鎌倉で外国人観光客向けにボランティアの観光ガイドをしていたことがあります。
2011年からはfacebookページ「鎌倉ゆるゆるトレイルラン」を立ち上げ、読者の皆さん向けに、鎌倉のトレイルとその周辺の自然を味わい巡るグループランを不定期急募で開催していました。
そして今は、森林セラピーガイドとして活動をしています。
KSGFと鎌倉ゆるゆるトレイルランの活動は(観光)ガイド、鎌倉トレイルセラピーでの活動はセラピストでしょうか?
シンポジウム
ここからが本題。印象に残ったことを箇条書きで紹介します。
今回のシンポジウムの狙い
- お客様に喜ばれるガイディング
- 地域経済の活性化
- 事業の継続性
- 生業としての可能ガイド
印象に残ったことば
複数の基調講演者からの印象に残ったことばを、ランダムですが紹介します。
- 再訪したい!といった感情的な価値を高めたい。
- 目指すはサスティナブル観光 三方より:来た人よし、事業者よし、地域よし
- 地元の人と来訪客の交流が必要。これをできるのがおもてなしマインドを持った着地型観光のプレイヤーや観光ガイド。
- ICTの発展で世界の人と人との距離は近づいている。これからは従来の観光ではなく、地域との関係性が求められる。
- 正しい情報はスマホで調べられる時代。これからはお客さんのニーズに合った情報を提供するのがガイドに求められる。
- これから求められるガイドや組織
- 覚えたことを伝えるだけでなく聞き上手のガイド
- 同一ちい域内の顧客ニーズに応じた複数の接客組織
- SNSでコミュニティ化して囲い込みできるガイド
- 従来型のガイドとは別なスタイルのものも必要。顧客のニーズに応じた高品質、高価格のサービス。「ガイド」とは別の名称のサービス。
- お客様の声を聞く事によって、今まで気が付かなかったニーズを発見できることがある。
- ガイド同伴ならば、普段入れないエリアまで入ることができるようになった。これはガイド付きツアーが生んだ付加価値。
- 求められるガイドのスキル
- お客様を楽しませる役割
- 聞き上手
- 簡潔な説明
- 気配り
- 向上心
- 気が付かないお客さんに、ひと声かけてあげることで気づきのきっかけを与えられる。
- 本やネットに書いてあることではなく、実際に現地の方に聞いた話をするとお客様は喜ぶ。
- いつものパターンとは違う、臨機応変な変更が演出されると、通り一遍のガイドではない特別感が伝わる。
- ガイドになった理由:自然を残していきたいという思いが根底にある。お客様に自然を好きになってもらえたら、自然を大切にしてくれるのではないかと思う。
- 同じコースでも、ガイドが居ると居ないとでは全然違う体験ができる。
- 知床は、世界遺産になるよりも前が観光客数のピークだった。
- 地元の観光素材を見つけて経済的な価値を与えない限り、観光資源にはならない。
- ガイドをして、お客様が喜んでいる姿を見るだけで嬉しかった。しかし、対価をもらわないと生活を支えられない。好きなガイドを続けていけない。家庭があるならば尚更のこと。持続可能性においては対価は必要不可欠。
鎌倉トレイルセラピーの今後
今回のシンポジウムは、森林セラピーガイドとしても参考になることもありました。これを機会に、鎌倉トレイルセラピーをより良いものに改善していこうと思います。
2020年から一年以上の間、モニター募集ということで無償でセラピーを開催してきました。独りで全くの手探りで開始したのですが、ある程度の手応えも感じられるようになってきました。そろそろ下積み期間を終えて有償化を検討しています。
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